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2006年7月23日(日)~8月3日(木)

第3日目 7月25日(火)

 朝8時15分から3年生の音楽の授業を見せて頂けることになりました。
子どもたちは20人。初めにフォークダンスで見学者も一緒に仲間に入れて頂いて気持ちがほぐれた後、一つの絵を見て先生と子どもたちが話しあっています。もちろんドイツ語。(うーん!わかんない!)どうもその絵の事について感じたことを話し合っているようです。そして小物楽器を一人ずつが持ち先生の話す、ストーリーにそって音を出しています。何回か楽器を変えて繰り返すうちに音楽的になっていきます。そして、先生がCDをかけて今までの自分たちの演奏とどう違うかの意見を聞いています。その曲はグリークの「ペールギュント組曲」の1曲で初めに見ていた絵はその曲の内容を表す絵だったようです。そして子どもたちが自分たちで創り出した音楽とグリークの音楽を聞き比べてどこが違うか、もっと~すると良くなる、自分たちの曲も結構いいと思う、と自分たちを評価する発言も出てきました。子どもたちが自分たちの曲も正当に評価し、満足感を持つことがとても大切だそうです。子どもを信頼し、意見を尊重する指導は素晴らしいと思いました。
いよいよ楽しみにしていたユングマイヤー先生の授業です。
朝2コマ、午後2コマびっしりと授業があり、4コマのうち3コマは実技、最後の1コマは理論でした。2年前に来日して東京学芸大学で行われたオルフ研究会の時にも感じたことですが、リズムが言葉と身体の動きと密接に結びついているという事が実感できました。
この日も1時間目は一つのリズムフレーズを日本語の言葉と動きをつけて繰り返すうちに身体全体でそのリズムをつかむことが出来ました。自分の生きている日常に置き換えて表現することで瞬時にリズムをつかむ事ができるそうです。つまり、日本語でやることに意味があるのです。オルフの理念としてレグナー教授が言っているように「音楽は母国語と共に母国語によって始まる」又「言葉(母国語)をリズムの出発点としている」と一致しています。メトロノームのように正しいことより身体からわき出るリズムが大切なのです。
2時間目は突然ユングマイヤー先生がツアーコンダクターのように私たちを旅行に連れて行ってくれました。・・・・とこういう設定から一つの曲をイメージの世界を楽しみながら身体で表現し、それから歌い、楽器の演奏につなげていきました。例えば小さい音でそっとと言うのではなく、壊れそうな人形を優しく動かすと言うとイメージが浮かび音楽作りをする上で質を高めることに繋がっていくのです。指導者はテーマを見つけイメージ創りをすること、素材をどういうイメージの状況を創り出し、単純でみんなが分かり易く、短いパターンを変化させられるか、そうできるものを選ぶことが子どもには大切だと教えられました。
3時間目は楽器の活動。いろいろな楽器を使う活動から、演奏までの流れを体験しました。
そして4時間目は今日の授業を振り返って質問を受けました。そしてオルフが大事にしていること、そしてユングマイヤー先生が大事に思っていることを情熱的にお話して下さいました。それぞれの子どもたちは創造的に生まれてきている。自分自身を見つけて発展できる自分であることが大きな目標である。身体で体験することが大切で、そこから概念が生まれてくる。楽しかった!という体験はポジティーブなエネルギーを与えていく。どうやればその子がその子らしく発揮出来るのかを見つけてあげることで個性がクォリティーとして出てくるのではないか。話されることが幼児教育で私たちが大切にしていることと一致してうなずけることばかりでした。
授業が終わってから、ユングマイヤー先生に幼稚園の先生としての私にアドバイスを・・・とお願いしました。その答えは、「自分に自信を持つことです」ときっぱりとおっしゃいました。改めて自分がやっていることに自信を持って頑張ろうと思いました。
夜は課外授業のハープの発表会を見に行きました。そして、最後に観客だった私たちのためにハープの初めて体験をさせてくれました。初めてのハープ!大喜びの私です。

授業が終わった後の
ユングマイヤー先生と角田さんと


その日の夜ハープの発表会で
お試しコーナーで挑戦しているわたし
第4日目 7月26日(水)

バスでミュンヘンに「スタジオ49」というオルフ楽器を作っている工場見学に行きました。オルフの楽器は鍵盤が取れ、響きも良いので幼稚園でも子どもたちやおかあさま方といつも楽しんでいるのですが、「スタジオ49」の楽器は品質が良くお値段も高くて手が出ません。工場を見学してこんなに丁寧に手作りで作られているのですから、高いのも仕方がないと納得してしまいました。

シロホン作り
ハンドドラム作り
マリンバを
叩かせてもらっている私

午後は自由行動!お買い物に行きました。初めてタクシーで有名なおもちゃ屋さんに行ったり、おみやげ屋さんを見て回りました。三越で日本人の店員さんに会った時はほっとしました。言葉が通じると言うことはこんなにありがたいものだと痛感させられました。でもみんな逞しく知ってる英語やドイツ語でどんなところでも切り抜けていました。

おもちゃ屋さんの人形たち
お土産やさんの前で
ミュンヘンマリエンプラッツの前で
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