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2006年7月23日(日)~8月3日(木)

第1日目 7月23日(日)

 12時5分ルフトハンザドイツ航空直行便でミュンヘンに向かいました。今回の参加者は企画者であり、今回の旅のコーディネーターである柴田礼子さんを含めて23名です。3月に参加しようと決めてからずっと楽しみにしていた旅がいよいよ始まります。私は少々興奮気味でした。28年前に一人でドイツに向かったときはアラスカ、フランクフルトからミュンヘンと乗り継ぎ、30時間近く掛かったような気がします。ミュンヘン在住の豊明幼稚園の先輩宅で2泊した後、汽車でザルツブルグに向かったのを遠い昔の事の様に思い出しながら飛行機の機内食や映画を楽しみました。今回は12時間でミュンヘン空港到着です。ドイツと日本の時差は7時間。日本時間では夜中の12時をすぎていますが、ミュンヘン空港は真っ青な空でまだまだ暑い夕方の5時半です。狭いエコノミークラスの座席に窮屈な思いをしながらやっとミュンヘン空港に降り立ったときはほっとしたのと同時に期待が大きく膨らむのを感じました。

 大きなトランクを引きずりながら、今度はバスに乗り込み南ドイツ、トラウンヴァルヒェンに向かいます。小さな町や広い草原、遠い山々、8時になってもまだ明るい景色を眺めながら高い塔のある教会が見えたらトラウンヴァルヒェンに到着しました。のんびりと静かな町の小さなペンションが私たちの宿ガストホフスプリンガーです。 同室の角田さんは昔からお友達だったような気さくで気の合いそうな方で12日間楽しくすごせそうでほっとしました。可愛いお部屋にやっと荷物をあげ、すぐ近くの小さなレストランで皆さんとビールで乾杯!無事に到着を祝いました。明日からすぐ近くのオルフ小学校での研修が始まります。どんな子どもたちや先生たちと出会えるのか、どんな研修が待っているのか、期待を胸に眠りに着きました。



左奥がオルフ小学校
その前の建物に宿泊しました。
第2日目 7月24日(月)

気持ちのよい朝を迎えました。朝食は1軒しかないレストラン。おいしいセンメルというパンとハム・ソーセージとチーズ、そしてコーヒーです。「なんだかこれおいしい!」と言いながら快調な食欲でした。

そして9時オルフ小学校に向かいました。初めに校長先生から学校を案内して頂きました。ここバイエンルン州の小学校はまだ夏休みに入っていません。ですから参加者の一人大畑さんの5年生の息子さん拓也君は教室に入って一緒に勉強させてもらっています。
拓也君とクラスの友達
交流の時の拓也君と友達
カールオルフについて

校庭は広々としてなだらかな勾配のある芝生で山々が見え、なんと気持ちのよいことか!そしてその1角になんだか楽しそうな物が沢山ぶら下がっています。行ってみるといろいろな音のする管や竹、糸電話、回すと音がするもの参加者もみんな興味津々、音を出して遊んでしまいました。教室や廊下にも楽しい音のする物がありました。7月の初めにオルフのシンポジウムの会場だった事も展示物が多い理由ではあるようです。食育にも力を注いでいるようですし、工作の授業、科学の教室も見学しました。

校庭
何か楽しいものがぶら下がっている
まわすと音がする

校長先生のオリエンテーション
ここの学校は普通の公立の学校で、選ばれた子どもが来るのではないそうです。音楽に興味がある何人かの先生が音楽教育を初め、オルフのシンポジウムに参加したのがきっかけでレグナー先生(オルフの教授)も応援してくださって、オルフシューレ(小学校)という名前もいただけるようになったそうです。
なぜ音楽を大事にしているのか…
音楽は集中力を高め、社会性の能力を身につける、そして、自分が自分の事を信じられる。
その気持ちを持つことによって他の科目にもよい手助けになるそうです。いろいろな性格の子どもがいるが自分で表現することを通して他の教科によい影響があるという言葉に信念と自信を感じました。
どのように音楽を取り入れているのか…
毎日音楽と接することを目標にしている。他の学校が週1回のところが、3,4時間は音楽の時間がある。でも毎日すごいことをするのではなく、授業の初めにお祈りをして歌を歌ったり、リズムをするなど、少しずつ、音楽に触れるようにしているそうです。全ての先生が音楽を教えられますが、プロ並みに出来るのではなく音楽が好きな先生がこの学校の先生になることが出来るそうです。校庭から覗いた教室でも先生のギターで子どもたちが歌っていました。もちろん音楽専門の先生もいらっしゃいます。

10時半に軽食を買いに来る子供たち
オルフ小学校のホール
音のする展示物

子どもたちとの交流 10時~
全校子どもたちがホールに集合!子どもたちの目にどんな外国人に映っているのでしょうか?
柴田さんが流ちょうなドイツ語で挨拶をして下さってから、お土産の絵本「どおん!」を読んで参加者が言葉のリズムを加えたり、私が湯浅とんぼさんのあやとりの絵本を紹介したり、持ってきた紙風船や折り紙を希望者に教えたり、短時間でしたが交流を楽しむことが出来ました。
今から授業です。
宿の入り口で
廊下にも音のする展示物
昔の楽器

校長先生の子どもたちへの授業 11時30分~
1年生のリコーダーの授業を見学させて頂きました。1年生20人が照れながらニコニコとリコーダーを片手に音楽室に入ってきました。目をつぶってお花が咲いている場所にいるようなイメージを子どもたちと一緒に感じ、カセットで音楽を流し、一緒に歌います。先生はギターで子どもと歌い、子どもはリコーダーを持ち、ハンドサインで音をだしたり、お互いに聞かせあったり、前に来て吹いたり、30分くらいでさっと終わり、退室しました。1年生はまだ運動機能が発達していないので指は動かないけれども、ゆっくり少しずつ取り入れていくようです。

感想 子どもたちがとてもリラックスして楽しんでいました。誰もが出来ることを取り入れていること、でも技術指導ではなくイメージの世界を楽しみつつ、リコーダーという楽器に慣れていく過程をとても大事にしていることが伝わってきます。きちんと授業の組み立てが考えられていて毎日少しずつ行うことを通して子ども自身が音程や声の出し方、音の出し方に気づいていくように導いていると聞いて納得しました。教科書は学校に置いておいて、必要な時は貸し出すそうです。その教科書が楽しいこと!是非購入したいと思いました。
午後は校長先生の授業と前校長先生の授業でした。とても楽しい時間でした。

お城
お城の廊下で
柴田礼子さんとユングマイヤー先生

ベアテンシュタイン城のディナー&コンサート
そして夜、お城のコンサートに行きました。私の大好きなユングマイヤー先生の歌のコンサートと素晴らしいお食事です。少し皆さんおしゃれをしてまだ明るい6時15分にお城に向かいました。コンサートはぴちぴちとお若いユングマイヤー先生の表情豊かな歌を聞きながら、ここにいられる幸せを感じ、うっとり気持ちよく聞く事が出来ました。別室での食事も美味!夢の様な夜でした。

続きをお楽しみに!
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